2009年09月27日
先のインドネシア大統領選で、カメラをぶら下げて投票風景を見に行った。まず向かったのは豊かな地域の大投票所。なぜか報道陣が大勢いる。聞けば、カラ副大統領が投票しているという。一般市民と懇談もできず、早々に逃げ出した。
次に行ったのは、少し小さな投票所。話を聞いていると、またドヤドヤと報道陣が来る。今度はスハルト元大統領の家族が投票に現れ、もみくちゃ。混雑に参って再び逃げ出した。
最後は、普通の街角のさらに小さな投票所。おしゃべりを楽しんでいると、またカメラマンたちが来る。「いいかげんにしてくれ」と思ったら、今度は有名なイケメン俳優が登場した。職員たちも仕事を放り出して記念撮影に忙しい。
この国で大統領を直接投票で選ぶのは、まだ2回目。騒ぎにはへきえきしたが、多様な国民が投票を楽しんでいる姿は、悪くない。 (吉枝道生)