2010年08月11日
パスクァ(復活祭)翌日の月曜日は、パスクェッタと呼ばれる祭日。パスクァは家で会食、パスクェッタは郊外へピクニックというのが定番だ。エルサレムを出てエマウスに向けて歩む使徒2人の前に「復活」したキリストが現れた話にならい市壁の外へ出掛ける。
まずは法王の夏の別荘で知られるローマ近郊のカステルガンドルフォへ。海抜四百メートルの丘陵地帯を渡る涼風が快い。高齢の現法王が避暑や執筆にしばしばやってくる。眼下にはカルデラ湖としてはイタリアで一番深いアルバーノ湖(水深170メートル)が一望できる。
隣町ネーミも古代から別荘地として愛されてきた。水深33メートルの鏡のように穏やかなネーミ湖に皇帝カリグラが豪華に飾られた2隻の巨船(長さ70、幅25メートル)を浮かべて遊んだ話は有名だ。
ネーミはイチゴの産地でもある。イチゴリキュールはいまひとつだったが、特製「イチゴ入りリゾット」の賞味に再訪する必要がありそう。 (佐藤康夫)