2011年01月07日
インドの首都ニューデリーから車で約1時間半のハリヤナ州グルガオンに近づくと、漠然と周囲の雰囲気が変わっていると感じた。初めて訪れた場所なので、しばらく変化の原因が何なのか分からなかった。が、車内からじっと外を見ていてあることを確信した。
若い人が多いのだ。それも似たような格好をした若者が。ジーパンをはき、ワイシャツを着てほとんどが眼鏡をかけている。さらに特徴的なのが皆、首から会社へ入るためのセキュリティーカードをぶらさげていた。
同乗していたインド人の知人にそれを告げると、この地域が首都近郊のIT企業集積地であり、従業員は20、30代が多いと教えてくれた。
ここでは、ターバン姿のいかつい男性や堂々たるひげを生やした仙人のような老人、色鮮やかな民族衣装サリーをまとった女性の姿はほとんどなかった。この地域の人だけが世界標準化されているようで妙な違和感がつきまとった。(古田秀陽)