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コラム 花紀行

三重県いなべ市「KIMOTOダリア園」のダリア

三重県いなべ市「KIMOTOダリア園」のダリア

10月に入ったと思ったら、
急に気温が下がり、秋めいてきました。

暑く長い夏を乗り越えて、
三重県いなべ市の「KIMOTOダリア園」が
見ごろを迎えつつあるという情報を得て、
早速行ってきました。

西に藤原岳(鈴鹿山脈)、
遠く北方に養老山系を望む同園は、
同市に工場を置く化学メーカーの地域・社会貢献事業として、
約3000平方メートルの休耕地を活用して運営されています。

開園は2019年で、
今年開園5年目を迎えました。

口コミでその美しさが徐々に広がり、
訪れる人も年々増えつつあるといいます。

↑ダリア園の入り口。
手前に少し高めの展望台、
奥に低めの展望台が設置されていて、
様々な角度からダリアの花畑が楽しめるようになっています。

背景に見えるなだらかな山は、
標高約1140メートルの藤原岳です。

↑高い方の展望台から北面を見下ろしたところ。

↑同様に西面を見たところ。

↑南面を見たところ。

↑大人の腰から首辺りの高さで咲いている花が多い印象。
一つひとつの畝(うね)の間にはシートが敷かれていて、
車イスでの散策も可能です。

↑散策路も見る角度によって、
さまざまな表情を楽しむことができます。

↑元気な黄色いダリアたち。
背景の藤原岳との組み合わせが清々しいですね。

↑奥の低い方の展望台。
大人の腰ぐらいの高さからの景色を楽しめます。

メキシコの高地が原産地ということもあり、
暑さにはあまり強くないダリア。

今夏の暑さは相当こたえたようで、
生育に少し影響が出てしまい、
咲き始めも少し遅めだったそうです。

それでも、
10月に入ると多くの品種が咲きそろってきたとのこと。

園内のダリアは約70品種3300本とのことで、
花びらの色や形、咲き方もちょっと珍しいものがあったり、
花のサイズも直径約3センチから20センチぐらいまでと、バラエティ豊か。

大くの株に品種名が書かれた名札が付いているのですが、
中には面白い名前のものもあって、
とても楽しめました。

以下に、
名札で品種名が確認できた
園内のダリアの花たちを紹介します。

↑白~クリーム色の花たち。
左上:雪の音
左下:かまくら
中上:ゆきちゃん
中下:白蝶
右上:マドレーヌムーン
右下:レモンミルク

↑黄色の花たち。
左上:レモンソーダ
左下:月の使者
中上:爽
中下:柚月
右上:巨星
右下:イエローパール
※特に「爽」と「巨星」は大輪で、
大人の手のひらより大きい花もありました。

↑淡いオレンジ色~濃いオレンジ色の花たち。
左上:エンジェルヒップ
左下:田園
中上:恋の予感
中下:愛の国
右上:キャロットスムージー
右下:茜(あかね)

↑赤色の花たち。
左上:ミスダリア
左下:ミスサマー
中上:球宴
中下:憐(れん)
右上:レッドオパール
右下:レッドサファイア

↑深紅色~赤紫色の花たち。
左上:ナイトパール
左下:ルパン
中上:20-582
中下:アンティークロマン
右上:栄冠
右下:アメジストオーブ

↑ピンク色の花たち。
左上:ピンクプードル
左下:シュシュ
中上:カシスミルク
中下:NAMAHAGE フラミンゴ
右上:そよ風
右下:小春

↑恋愛や結婚関係の言葉が品種名になっているダリアたち。
左上:純愛
左下:純愛の君
中上:縁結び
中下:結納
右上:花嫁道中
右下:祝花

↑同品種でも色の出方が多様なダリアたち。
左上下:ウェディングマーチ
中上下:ラブストーリー
右上下:ナマハゲハピネス

↑同品種でも色の出方が多様なダリアたち。
左上下と中上下:乙女心
右上下:金魚花火

↑同品種でも色の出方が多様なダリアたち。
左上下:太陽の微笑
中上下:影ぼうし
右上下:ミックスキャンディー

↑花びらの層に厚みがある花たち。
左上下:アトム2(下段は横から見た花)
中上下:ダークナイト(下段は横から見た花)
右上下:珠姫(下段は横から見た花)

↑同品種で、咲き始めと満開の雰囲気が違う花たち。
左上下:ビューティフルイエロー(下段は満開時)
中上下:初孫(下段は満開時)
右上下:天使の声(下段は満開時)

↑花びらの形や咲き方が特に変わっていた花たち。
左上:雄和小町(極小輪)
左下:ホリヒルダークビクトリー(中輪)
中上:紅小町(極小輪)
中下:聖火(中輪)
右上:デ(テ?)スブルックオードリー(小輪)
右下:艶舞(中輪)

涼しくなってきたせいもあるのか、
蜜を求めて様々なムシたちも来ていました。

↑左上から時計回りに、
ツマグロヒョウモン、オオハナアブ、ホウジャク、ヤマトシジミ
(いずれも推定)。

中でもツマグロヒョウモンは
かなり集中してお食事中のようで、
風に揺られても吹き飛ばされないように
しっかりと花びらにしがみついていました。

↑ダリアの切り花を浮かべた水瓶。
駐車場内のダリア園に近いところに置かれていたのですが、
本当にきれいで、多くの人が携帯電話などで撮影していました。

雄大な藤原岳を背景に、
たくさんのバラエティ豊かなダリアが楽しめるすてきな場所でした。

ダリア園の運営には大変な手間がかかると思いますが、
末永く花を楽しめる場所として維持していっていただけるとうれしいな
と強く思いました。

感染症には十分気をつけて(油断は禁物です)、
四季のある日本ならではの旬の花を楽しみましょう。

取材日:2023年10月7日

DATA

KIMOTOダリア園

三重県いなべ市北勢町京ケ野新田450
TEL:050-3154-8915(株式会社きもと)
※2023年の開園期間は9月26日~10月末。
※入園は開園期間中の9時~16時まで(無料)。
※車イス、ペットの入園も可。

交通アクセス

○公共交通機関
三岐鉄道北勢線「阿下喜」駅から北勢へ約3キロ(徒歩約40分)。
○車
東海環状自動車道・大安ICから国道306号経由で北西へ約9km。
※開園期間中限定の無料駐車場(株式会社きもと三重工場内)あり。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。