【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 花紀行
  4. 「名古屋市農業センター delaふぁーむ」の皇帝ダリア

コラム 花紀行

「名古屋市農業センター delaふぁーむ」の皇帝ダリア

「名古屋市農業センター delaふぁーむ」の皇帝ダリア

11月上旬は比較的暖かい日が続きましたが、
中旬に入って最低気温が一ケタ台になり、
晩秋らしい気候になってきました。

深い秋の澄んだ空に映える花である皇帝ダリアを求めて、
名古屋市天白区にある「名古屋市農業センター delaふぁーむ」へ行ってきました。

同センターは、
毎年2月から3月に欠けて咲くシダレウメの名所として有名ですが、
そのほかにも四季折々の花を楽しむことができます。

今年(2023年)4月から来年3月にかけてリニューアル工事中ですが、
10月から随時、エリアを限定してリニューアル開園しています。

↑「名古屋市農業センター delaふぁーむ」案内図
(上が南西方向のマップになっています)。
中央や西側にある農産物売店やBBQ広場はオープン済みですが、
東側のふれあい動物園や牛舎、ミルク工房などは
「来春OPEN」予定となっています。
楽しみですね。

↑中央芝生広場の北西に咲いていた皇帝ダリア。

↑全体的に少し小ぶりな印象。
高さは2メートルぐらいでしょうか。

↑花は、珍しい八重咲きです。
皇帝ダリアの八重咲きは、自分は初めて見ました。

案内板には、
「花はやや小さく、一重咲きと八重咲きが混ざるタイプ」
とありました。

↑ツバキでいう「唐子咲き」のように見える花も。
つぼみもたくさん付いていたので、
霜が降りるまでは楽しめそうです。

園内で皇帝ダリアが楽しめる場所はもう1カ所あるそうで、
梅林を突っ切って北西方向にある宿根草園に向かいました。

↑宿根草園。
こちらの皇帝ダリアは、
先ほどの八重咲きの株たちより小ぶりです。

↑花は、一重咲きです。
通常、
かなり見上げる感じになる皇帝ダリアの花が、
自分の目線とあまり変わらない位置にあるので、
結構新鮮な感覚です。

↑紅葉を背景に、パチリ。
晩秋の花であることを実感させられる組み合わせですね。

↑正面から見るとこんな感じ。
小ぶりではあるけれど、
まぎれもなく皇帝ダリアの花です。

宿根草園ではほかにも、
開花期の長い花たちが出迎えてくれました。

↑ススキとシソ科の花たち。

↑シソ科の宿根草たち。
左から順に、
サルビア・レウカンサ(別名アメジスト・セージ)、
サルビア・ガラニチカ(別名メドウ・セージ)
パイナップル・セージ(別名サルビア・エレガンス)。

サルビアとセージは
いずれもシソ科アキギリ属で、
「サルビア」はラテン語で学名に付く言葉、
「セージ」は英語で広義的にアキギリ属を指すようです。
サルビア◯◯◯◯(◯◯◯◯セージ)など、
二通りの呼び名を持つ品種が多いのはこのためです。

↑左から順に、
イエローマジェスティ(黄色いサルビア)、
レオノチス(別名ライオンズ・イヤー)、
チェリーセージ(別名サルビア・ミクロフィア“ホットリップス”)。

真ん中のレオノチスはアキギリ属ではありませんが、
シソ科ではあるので、何となくサルビアなどと花の形が似ているようです。

↑ガーデンシクラメンかな。
名札は付いてなかったので、推定です。

↑左から順に、
キキョウ、ハクモクレン、サフラン(推定)。
キキョウは夏からの咲き残り、
ハクモクレンは来春の準備、
サフラン(推定)は通常運転(11月ごろ開花)です。

↑ウインターコスモス(左)と小菊(右)。
いずれも小ぶりで、
可憐な花姿に心が和みます。

↑散策路にまだ咲き残っていたコスモス。
寒さに耐えているからか、少し花の色が淡く見えます。

↑大きな木のあるエリアでは紅葉もきれいでした。

↑サザンカたちも咲き始め、
冬の足音がすぐそこまで来ていることを実感します。

↑農産物売店の前をにぎわせていた花壇。
スタッフの方のお話では、
今年10月のリニューアルオープンに合わせて、
気合いを入れてデザイン&生育されたそうです。

暖色系の花を中心に、
紫や深紅などの濃い色の花で構成されていて、
思わず近寄りたくなるような、とても見応えのある花壇でした。
宿根草園から移植してきた株たちも結構あるそうですよ。

現在リニューアル中の同センターですが、
花や木のエリアはほとんどそのまま残っており、
一年を通してさまざまな花を楽しむことができます。

園内をぐるっと散策してみましたが、
ウッドテラスや農産物売店、BBQ広場など、
より居心地を良くしてくれる施設が整備され、
以前よりずいぶん明るくなった印象を持ちました。

2024年春にはふれあい動物園やカフェ、ミルク工房、
牛舎などのエリアがオープン予定で、
ますます楽しみ方が広がりそうで、今からワクワクしますね。

感染症には十分気をつけて(油断は禁物です)、
四季のある日本ならではの旬の花を楽しみましょう。

取材日:2023年11月18日

DATA

名古屋市農業センター delaふぁーむ

名古屋市天白区天白町平針黒石2872-3
TEL:052-801-5221
※午前9時~午後4時半開園、毎週月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日)定休、入園無料
※年末年始(12月29日~1月3日)は休園
※毎年2月下旬~3月中旬の「しだれ梅まつり」期間中は無休

交通アクセス

○公共交通機関
地下鉄鶴舞線「平針」駅から市バス「地下鉄原」行きに乗り、「農業センター北」下車、徒歩約5分(平針駅から歩くと約20分)
○車
名二環・植田ICから県道56号経由で南東へ約3km。
※駐車場有り。
※平日は無料、土日祝日は1回500円(入庫から1時間は無料)。
※12月と1月は平日・土日祝日とも無料。
※しだれ梅まつり期間中は、普通車1000円。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。