2016年04月07日
東京に続く夏季五輪に名乗りを上げたパリ。先日、計画を披露する催しに足を運んだ。柔道金メダリストのリネール選手らスターも登場、盛況だった。
開催が決まれば、1924年の第8回大会以来。実に100年ぶりだ。北京、ロンドンと招致レースに敗れており、関係者の今回にかける思いは強い。6割以上の国民も支持しており、大きな後押しとなっている。
世界中の人を引きつける世界遺産の数々を競技に「活用」できるのもフランスの強みだ。エッフェル塔を望む公園で開かれるビーチバレーやベルサイユ宮殿での馬術競技-。考えただけでもわくわくしてしまう。
昨年、テロが相次ぎ、失意のどん底にあるフランス。「われわれは困難に直面している。だが今、開催に向け挑戦する時だ」。バルス首相は会場に呼び掛けた。テロに屈せず国が一つになる姿も示すことができる。
バルス氏はフランスを「虹の国」と言った。いろんな「色」を持った国民が虹のように調和する-。そんな国で開くスポーツの祭典はどんななのか、見てみたい。ロサンゼルスなど計4都市で争う招致レース、決定は来年9月だ。 (渡辺泰之)