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ミュンヘン 大いなる難題の答え

2019年05月15日

 欧州と米国の溝が浮き彫りになった「ミュンヘン安全保障会議」では、特にドイツのメルケル首相とペンス米副大統領の演説での応酬がすさまじかった。

 先に登壇したメルケル氏は、イラン核合意離脱やシリア撤収方針などトランプ政権の中東政策を批判。自動車輸入に関する米商務省の報告書を念頭に「われわれはドイツ車に誇りを持っている。それが米国にとって安全保障上の脅威とみなされるなら衝撃だ」と畳み掛けた。

 続いて演説したペンス氏は、欧州諸国に対し、イラン核合意からの離脱や国防費の増額を要求。さらにロシアとドイツを結ぶ新たなガスパイプライン計画に強く反対してきた欧州諸国を称賛し、「他のパートナーも同様に行動することを勧める」とドイツをけん制した。

 ペンス氏は演説を通してトランプ大統領の指導力を絶賛。最後は「米国に神のご加護を」という言葉で締めくくった。まさに「米国第一」の真骨頂。まるで国内演説のようだった。

 会議前に発表された今年の報告書の主題は「大いなる難題 誰が事態を収拾するのか」。答えに近づくどころか、相互不信ばかりが際立った。 (近藤晶)

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