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ロンドン MANGAきっかけに

2019年08月29日

 ロンドンの大英博物館で開催中の展示会「MANGA」が盛況だ。開幕から2度目の週末となった6月初旬も、当日の入場券は予約販売で売り切れ。私は完売前に買って家族で行った。

 足を運ぶのは2回目だったが、やはり不思議な気持ちになった。展示室の左側は古代エジプトのコーナーで、約2200年前の文字が刻まれた石碑「ロゼッタストーン」や有力者を葬ったひつぎが並ぶ。世界的な歴史遺産と漫画の同居は、どこかミスマッチな感じもする。

 展示会では漫画の芸術性や商業価値を強調するが、歴史ある博物館での開催だけに地元メディアにも賛否両論ある。漫画は文化という博物館の主張に賛成する評価がある一方、「私たちは芸術的、歴史的に驚くべき物を見るために博物館へ行くのに…」(英紙ガーディアン)など手厳しい意見も目にした。

 ただ、展示室へは、若者や親と手をつないだ子どもたちが次々に入る。日ごろはあまり、博物館に来ない人も多いはずだ。漫画が世界的な文化と認められ、さらに、大英博物館に新たな来場者までもたらしているとしたら、ちょっと誇らしい気分になる。 (藤沢有哉)

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