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パリ 大混雑 名画も苦笑?

2019年10月29日

 ルーブル美術館で進められている展示スペースの改修に伴い、レオナルド・ダビンチの名画「モナリザ」が10月中旬まで、館内の別の場所に引っ越していると聞いて、ある金曜の午後に訪れた。

 入館後、驚いたのは入り口のある地下1階で既に鑑賞待ちの行列ができていたことだ。「今ならここで50分、展示階に上がってさらに1時間の待ち時間ですね」と警備員。休館日明けの水曜日はもっと混むという。もちろん、同じ曜日でも時間帯によって待ち時間は異なる。

 展示室ではガラス製ケースに入った名画前に区画が設けられており、数10人ずつが順次案内される。周囲では警備員や職員らが「進んで」「見終わったら立ち止まらないで」と叫んでいる。落ち着いて鑑賞する雰囲気ではなかった。

 観客の反応は必ずしも悪くない。2度目の訪問という米国人男性は「以前は人垣に遮られてよく見えなかった。一度に見る人数が限られるから、今回はしっかり見えた」。とはいえ、鑑賞というよりも写真の撮影時間程度。残念ながら名画より、行列と叫び声の印象しか記憶に残らなそうだ。 (竹田佳彦)

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