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タイ・リボン島 ジュゴン聖地の受難

2020年02月17日

 「ジュゴンの観察ポイントまで行くんだろ」。タイ南部リボン島の桟橋に小型ボートで着くと、待ち構えていた若者に導かれ、三輪タクシーのトゥクトゥクに乗り込んだ。海草が豊富な遠浅に囲まれた同島はジュゴンの聖地とされ、170頭前後が生息する。

 この春、親とはぐれた赤ちゃんジュゴンが保護され人気を集めていたが、衰弱死した。体内から大量のレジ袋が見つかり、ちょっとした騒ぎになった。最近、死んだウミガメやクジラから相次いでプラごみが見つかり、タイのスーパーではノーレジ袋運動が盛んだ。ただ、食事を買って持ち帰る文化があり、一足飛びには進まないのが実情。飼育ボランティアの男性は「ごみがどこから漂着したかは知らないが、誰かがどこかで使ったことは間違いない」。

 取材を終え、再びトゥクトゥクで桟橋へ。若者に料金を尋ねると、しばらく思案して「400バーツ(約1500円)」。相場より高いなと思いつつ支払いを終えた。後でスマホで調べると、「外国人は100バーツ」と説明する先ほどの若者の映像を見つけた。環境保護に携わる若者への寄付込みと思うことにした。 (岩崎健太朗)

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