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バンコク 安心感なき「先駆け」

2021年09月15日

 どちらかといえば、注射は苦手だ。特段、体の不調はないのだが、バンコク郊外の民間病院に向かった目的は新型コロナウイルスの抗体検査。屋外は、テントの下で診察を受ける患者であふれていた。

 その1カ月前、ワクチン接種は完了した。中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製。2回接種すれば重症化や死亡は9割以上防げる、はず。だが「効果が続かない」「接種済みでも感染する割合が高い」と風評が広がり、不人気極まりない。

 政府は、先行して接種を完了した医療従事者らに3回目を急ぐ。これからの市民は、1回目はシノバック製、2回目はアストラゼネカ製。あまり聞かれない混合接種に「世界に先駆け」て突然、方針転換した。接種するかもためらったが、接種後も安心感は得られなかった。

 訪れた病院の看護師ナリサラーさん(46)は「私もすでに3回打ったけど、何回打っても今の状況では心配ね」。抗体検査には1日10人ほど訪れるという。採血後、検査結果は翌日メールで届いた。国民の接種率がまだ10%という状況で、3回目は遠そうだ。 (岩崎健太朗)

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