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【岐阜】雨にも負けず街を堪能 秋の高山祭 岐阜県高山市

ジャンル・エリア : まつり | グルメ | 岐阜 | 特産  2022年11月24日

秋の高山祭の曳き揃え

秋の高山祭の曳き揃え

 この秋はあちこちで久々にお祭りが開かれました。私も岐阜県高山市で、秋の高山祭(八幡祭)を見てきました。

 秋の高山祭は櫻(さくら)山八幡宮の例祭で、毎年10月9日と10日開催。春の祭り(山王祭)は日枝神社の例祭で、こちらは4月14日と15日に開催。高山祭はこの2つの総称で、「日本三大美祭」の1つにも数えられています…なんて、わざわざ書くまでもないほど有名なお祭りですね。

 特にこの秋は、コロナ禍のために行えなかった「屋台の曳(ひ)き揃(そろ)え」が3年ぶりに復活するとか。これは見たいな。9日の朝、自宅のある名古屋から高山へ出かけました。

 櫻山八幡宮のご参道には、美しい屋台の数々。そしてたいへんな人出です。みんなこの日を待っていたのですね。以前ですと、屋台に女の子は乗れませんでしたが今は女の子たちも活躍中で、いい光景だなと思います。

 すると、屋台の周りが急に慌ただしくなってきました。地元の方に聞くと「雨が降りそうなので、それぞれの町に戻ることになったんです」と丁寧に教えてくれました。

 ほどなく降ってきました。多くの催しが中止となって、泊まった宿の清掃係の方には「雨を見に来たようなもんやねえ」と同情されました。

寿美久の「山菜ざるそば」

寿美久の「山菜ざるそば」

 でも楽しみは他にもあり、その一つはおいしいもの。

 コロナ禍の前に何回も参上したお蕎麦(そば)屋さんに、久々に行ってみました。「飛騨茶屋 寿美久(すみきゅう)」です。高山の麺類業組合で、副組合長を務める住忠さんのお店。有名グルメガイドでも紹介されましたがそれを鼻にかけることなく、店員さんはみな親切です。

 お願いしたのは、山菜ざるそば。おいしいです。追加で朴葉そばをお願いしたところ、すでに運んでくれてあったそば湯を温かいものに取り換えてくださるのです。お心遣い、とてもありがたいことでした。

 雨の上がる合間を縫って、もう一つのお楽しみ、まちの散策に出かけましょう。

 
高山市図書館「煥章館」=いずれも岐阜県高山市で

高山市図書館「煥章館」=いずれも岐阜県高山市で

 すると、とても格好のよい建物が見えてきました。市の図書館「煥章館(かんしょうかん)。

 明治時代、飛騨地方で初の近代的な学校として開校した「煥章学校」のあった場所に立っていて、その頃の校舎がモデルなのだとか。

 こんな図書館で本を読める高山の人がうらやましいな。今回はお祭りを目当てに来てどたばた帰る旅程でしたが、いつかまたゆっくりと読書に来ますね。 (三品信)

 ▼ガイド 「飛騨茶屋 寿美久」は、高山市有楽町45、(電)0577(32)0869。高山駅から歩いて10分ほど、古い町並みに行く途中にあります。全席禁煙です。山菜ざるそばは1450円、朴葉そばは1000円でした。私は「高山のおつけもの」(600円)も注文して、お蕎麦に少し載せてみました(写真ではお蕎麦の左の方に写っています)。もちろんおいしかったですよ。

(中日新聞夕刊 2022年11月24日掲載)