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【三重】地域に生きる海女文化を紹介 志摩で3県のパネル展

ジャンル・エリア : 三重 | 展示 | 文化 |   2023年07月18日

写真や文章で海女文化を伝える展示パネル=志摩市磯部町の市歴史民俗資料館で

写真や文章で海女文化を伝える展示パネル=志摩市磯部町の市歴史民俗資料館で

 三重、石川、福井各県の海女文化を紹介するパネル展が、志摩市磯部町の市歴史民俗資料館で開かれている。漁の技法や海産物の種類を紹介しているほか、担い手の減少といった課題を伝えている。(阿部竹虎)

 三重県教委と石川、福井両県の主催。毎年、3県の会場で開いている。志摩市歴史民俗資料館での今回のパネルは20枚あり、三重分では鳥羽・志摩地域をまとめた。同地域の海女は減少傾向にあり、昨年度の調査で514人にまで減ったことを示したほか、今年6月の先進7カ国(G7)交通相会合に案内役として参加した海女の写真などもある。

 石川県分のパネルでは、輪島市の海女がアワビやサザエ、ナマコなどを採ることを紹介。福井県の海女は東尋坊がある坂井市三国町に住み、海で採ったバフンウニの生殖巣の塩漬けが珍味の「越前ウニ」として知られることなどを記載した。

 館内の常設展示では、アワビの殻の大きさを測るスンボウと呼ばれる道具や、海産物を入れる網袋の「スカリ」などを展示中。ダイバーが志摩市沖で潜水して撮った映像を仮想現実(VR)用のゴーグルで視聴するコーナーもあり、海女と同じ視点で海中を観察できる。

 パネル展の会期は8月30日まで。資料館の担当者は「志摩地方の海女文化を知る地元の人にも、他県の紹介を見て違いや共通点を感じてほしい」と話している。毎週月曜と、7月27日は休館。