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【長野】コイのふすま絵、往時しのぶ 大桑の芝居小屋「中山座」を紹介

ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 甲信越 | 芸術  2023年04月26日

中山座で芝居の背景に使われたコイのふすま絵=大桑村歴史民俗資料館で

中山座で芝居の背景に使われたコイのふすま絵=大桑村歴史民俗資料館で

 大桑村歴史民俗資料館で、明治時代から昭和初期まで村内にあった芝居小屋「中山座」を紹介する企画展が開かれている。芝居の背景に使われたふすま絵や小道具、座席表などの資料約60点と説明パネルが並び、地域の芝居文化についても説明している。5月14日まで。

 中山座は1872(明治5)年に建てられ、昭和初期まで芝居小屋として興行公演や地芝居に利用されていた。写真は遠景の1枚しか残っておらず、存在を知る人も少なくなる中で、2008年に村公民館弓矢分館が解体された際に、60枚以上のふすま絵など大量の資料が天井裏から発見された。資料の一部は地元住民が保存している。

 企画展では、大迫力のコイが描かれた6枚1組のふすま絵を公開。保存状態がよく、下張りの紙には明治15年の新聞が使われている。観客席の升席表や想像される小屋内の構造図、芝居の台本、小道具、立地を解説する地図と写真も展示し、当時の様子を伝えている。村教委の担当者は「中山座があった歴史を多くの人に知ってもらいたい」と来場を呼びかけている。

 観覧無料で、入場は午前9時~午後4時。月曜休館。(鈴村隆一)