ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 2022年11月08日
安嶋准教授「可能性感じて」
高岡市福岡町の菅笠(すげがさ)づくりの未来に向けた企画展「菅笠文化の過去・現在・未来」が同市福岡歴史民俗資料館で開かれている。重要無形民俗文化財の越中福岡の菅笠製作技術、日本遺産の構成文化財や伝統的工芸品に認定されている魅力を再認識してもらう。11月27日まで。 (武田寛史)
市、市教委、同資料館、富山大芸術文化学部地域キュレーションコースの主催で、同コースの教員が構成を担当した。
見どころは、 世界一大きい直径183センチと、世界で2番目に大きい直径181センチの大菅笠(高岡市福岡支所で展示)。今回初めて並べて展示した。1960年代の菅田の分布を解説するパネル、昔ながらの「角笠」や「富士笠」をはじめ、染めスゲを使った新しい商品「マカロン」など約100点を展示。笠骨づくりや笠縫いの道具や菅干しの写真、同市の菅笠作家の中山煌雲(こううん)さん(46)が手がけたランプシェードなどの作品群もある。紙製の「菅笠ペーパー」をキャンバスにして同大芸術文化学部の学生らが描いたデザイン作品を実物に投影するプロジェクションマッピングもある。
所有する多くの品を展示した同学部の安嶋是晴(ゆきはる)准教授(53)は「未来に向けた新しい色、形、使い方、アート、インテリアを示す展示で、菅笠の可能性を感じ取ってほしい」と話す。
開館時間は午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)。月曜のほか、24日は休館。入館料は一般300円、中学生以下は150円。土日祝日は中学生以下は無料。