ジャンル・エリア ： 展示 | 岐阜 | 工芸品 | 芸術　 2023年10月24日

釉薬の濃淡が美しい大皿などを出品した林さん＝多治見市本町の美濃陶芸協会ギャラリーで

　土岐市駄知町の鶴琳（かくりん）窯を営む陶芸家林英樹さん（４９）による「美濃陶磁育成智子賞」受賞記念の個展が２０日、多治見市本町の美濃陶芸協会ギャラリーで始まった。３０日まで。

　釉薬（ゆうやく）の濃淡が美しい大皿や、内側に金彩を施したカップなど約８０点を出品した。大皿は、自らで改良した針や刃物を使って幾何学模様を刻み、独自調合の釉薬を流すことで、彫った深さや釉薬のたまり具合で色合いの変化を生み出している。このほか、色味に遊び心を加えたカップ、生活雑貨としてのベンチや椅子の形をした置物なども並べた。

　智子賞は美濃陶芸の次世代を担う作家育成のため、活動が顕著な５９歳以下の作家に贈られる。同賞に本年度選ばれた林さんは「生活に彩りを加えられるような器作りをしている。見る人、使う人にそう感じてもらえたら」と話した。（問）美濃陶芸協会ギャラリー＝０５７２（２５）５５５１

　（脇阪憲）