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【三重】伊勢の御福餅本家が新工場 店舗併設し31日オープン、和風スイーツの「甘味処」も

ジャンル・エリア : グルメ | 三重 | 特産  2024年03月28日

御福餅本家の新工場の外観。入り母屋屋根や下見板張りなどの伝統技法を使う

御福餅本家の新工場の外観。入り母屋屋根や下見板張りなどの伝統技法を使う

 1738年創業の伊勢市の和菓子製造「御福餅本家」は31日、看板商品「御福餅」の製造拡大を目指し、同市二見町茶屋に店舗併設の新工場をオープンする。4月中にも本社機能を新工場に移転。和風スイーツを楽しめる「甘味処」も整備し、観光客の受け入れを狙う。

 新工場は、事業費約13億円をかけて、資料館「賓日館」(国重要文化財)の西隣に整備した。鉄筋コンクリート造り一部鉄骨造りの3階建てで、延べ床面積は906平方メートル。国の名勝地区に適した外観となるよう、入り母屋屋根や横長の板を重ねた「下見板張り」の壁面など伝統的な建築様式を取り入れている。

 一階の店舗では御福餅をはじめとした商品を販売し、隣の甘味処ではお汁粉やぜんざいなど定番商品のほか、季節限定のスイーツも取り扱う。机や食器などには県産の木材が使われ、大きな窓からは二見浦の美景を望める。建物の一角には真珠を使った造形作品や工芸品を展示するギャラリーも設けた。

甘味処を紹介する桑原取締役。机に県産木材が使われ、和風スイーツを楽しめる=いずれも伊勢市二見町茶屋で

甘味処を紹介する桑原取締役。机に県産木材が使われ、和風スイーツを楽しめる=いずれも伊勢市二見町茶屋で

 御福餅は市の銘菓として知られ、全国各地で販売されている。これまで二見町内にあった本店で製造していたが、生産が追いつかない状況だったことから増産を期して新工場を整備。本店は引き続き生産拠点として活用する。新型コロナウイルス感染症の収束や伊勢神宮の式年遷宮による観光需要の増加にも応える。

 同社の桑原久朋取締役(51)は「商品を通じて、より多くのお客さまに二見の良さを感じてもらいたい」と語った。

 年中無休。営業時間は午前9時~午後5時で、甘味処のラストオーダーは午後4時半。

 (清水大輔)