ジャンル・エリア : イルミネーション | 神社・仏閣 | 自然 | 花 | 近畿 2024年03月29日
中世に北近江を支配した京極家の菩提寺(ぼだいじ)である徳源院(米原市清滝)で、境内や参道の桜を照らすライトアップが始まった。まだつぼみの状態だが、京極家5代目の高氏(たかうじ)(佐々木道誉(どうよ))が愛したとして知られる「道誉桜」のほか、参道の桜並木や県指定名勝の庭園が暗闇の中で存在感を際立たせている。4月7日まで。
派手好きで自由に振る舞う「婆娑羅(ばさら)大名」として名をはせた道誉が植えたとして伝わる道誉桜は、エドヒガンの一種。境内には、樹齢360年ほどで樹高約15メートルの2代目と、2代目から接ぎ木され、樹齢45年ほどになった3代目がある。
徳源院は2023年、県指定有形文化財の三重塔の屋根の修復に取り組んだ。クラウドファンディングや寄付を募り、こけらぶきの屋根を全面ふき替えするなどした。荘厳な三重塔と並び立つ、華やかな道誉桜との対照が目を引く。
ライトアップは、修復が完了した三重塔を披露する機会として、市の観光地域づくり法人「びわ湖の素DMO」が実施。山口光秀住職(76)は「道誉桜は自分が生まれた頃からあり、雪や台風でも折れずに残ってくれている。きれいになった三重塔とともに見て楽しんでもらえれば」と話す。桜は今週末ごろから咲き始める見込みという。
午後6時半~8時半。入場料は高校生以上500円、小中学生300円。(問)びわ湖の素DMO=0749(51)9082