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台北 思い出が走る中央線

2009年06月15日

 「えっ、中野ですか。私は高円寺です」

 日本への留学経験を持つ男性と、食事会で話が弾んだ。学生時代、東京・杉並の高円寺に下宿していたが、彼が住んでいたのはJR中央線の隣駅付近。東京での暮らしも1年ほどダブっている。

 彼は「高円寺駅北口前にお茶屋さんがあったでしょう。その近くのスナックでカラオケを歌ったら、マスターが歌本を破って『これをやるから日本語を覚えな』と言ってくれました」と続けた。スナックに覚えはないが、お茶屋はよく知っている。懐かしさがこみ上げた。

 台北市内でひいきのお茶屋で台湾茶のイロハを教えてくれる女性は阿佐ケ谷に住んでいた。中央線で、高円寺をはさんで中野とは反対側の隣駅だ。「病院の前の道を東に行って…」と話は尽きない。

 時代は多少違っても日台の人々がともに過ごした中央線沿線。あのオレンジ色の(今はラインのみの)電車に無性に乗りたくなった。

 (栗田秀之)

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