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台北 “魂よりカネ” に懸念

2009年06月11日

 「中国と台湾には、同じ痛ましい記憶がある。一緒に歩んでいきましょう」。民主化を求める学生らが武力弾圧された1989年の天安門事件で学生リーダーだった米国在住の王丹さんが、台北市内で開かれた人権フォーラムで呼び掛けた。

 王さんが「痛ましい記憶」と表現したのは、中国では天安門事件。台湾では、中国大陸から台湾に渡った国民党政権が47年に台湾人を虐殺した二・二八事件。

 両岸(中台)は主権や制度などの問題で相対しているが、人民同士が「独裁制度と国家権力に向き合う同じ立場」に立てば、本当の和平が実現する、と王さんは強調した。

 一方、天安門事件20年の節目の年でありながら、台湾では事件に対する関心が例年よりも高まっていない、と感じた王さん。中国が「事件よりも両岸の経済交流の方が重要と思わせている。思っている人もいる」と、馬英九政権が進める対中融和政策を不安視していた。

 (栗田秀之)

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