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モスクワ 動かない長年の習慣

2010年02月16日

 モスクワ近郊で大渋滞に遭った。のろのろ走ったり止まったりを数十分。踏切が見え警報機が鳴りだした。が、なかなか列車が来ない。いらつくこと五分、旅客列車がゆっくり通過した。「やれやれ」と思いきや警報機は鳴りやまない。「対向の列車か」と落胆していると三分後、列車が来ないまま遮断機は上がった。

 踏切は係員が常駐する手動式。「何事か」と運転手に聞くと「これがロシアさ。理由はない」。かつては、このずさんさを知り尽くしたロシア人たち、警報機が鳴っても遮断機を車ですり抜けていたのだが五年ほど前、当局は踏切路盤が持ち上がり車止めのようになる新兵器を導入。以来、すり抜けもできず、絶望的渋滞が常態化したのだとか。

 ようやく踏切をやり過ごしたが、まだ渋滞は収まらない。しばらく行くと故障した大型トラックが道の半分をふさいでいた。どうしようもないロシアの宿命だ。(中島健二)

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