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サンフランシスコ 触れ合いも目玉商品

2011年09月22日

 農家が自家製の産物を持ち寄る市場、ファーマーズマーケットが増えている。カリフォルニア州政府が認可した市場は州内に700カ所以上あり、地元紙の最近の報道によると、全米一だ。

 サンフランシスコには、同州で最も古いとされる1943年発足の市場がある。市が開かれる週末は、遠方の農家を暗いうちに出発した数十台のトラックが集まってくる。

 州政府は流通する農産物に細かな規則を定めているが、ファーマーズマーケットは例外扱いだ。大きさ、梱包(こんぽう)や表示方法が規定外でも、売ることが許される。ただし、開設する市場と販売する農家は許認可制。

 郊外のある市民会館の駐車場に、テントを十数張り並べた市場があった。何種類ものトマトを売る人、いろいろな花の香りのはちみつを売る人、オリーブオイル専門の人。その中でキノコを売る初老の男性に近づくと、10種類近いキノコについて説明。さらに話が進み息子が東部の有名大学に通っていると、張り出してある写真を指さした。何も買わずに去ろうとすると、にこにこしながら握手を求めてきた。

 ファーマーズマーケットは、触れ合いの広場だといわれるが、まったくその通り。こうしたやりとりが、生きた市場の人気の源なのだろう。

  (岡田幹夫)

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