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バンコク 高速道に危険ひそむ

2014年05月06日

 タイの首都バンコク市街から空港へ向かうため、タクシーに乗った。高速道路に入ると、男性運転手はアクセルを踏み込み、エンジンのうなりと振動が体全体を包んだ。身の危険を感じ、速度計をのぞき込むと時速140キロ付近を指していた。

 「危険な7日間」のことが頭の片隅をよぎった。行政当局やメディアは昨年12月27日から今年1月2日までの新年休暇をこう呼んでいた。タイでは長期休暇のたび交通事故で多くの人が亡くなる。この1週間で366人が死亡した。「危険」なのは間違いない。

 タイ当局によると、一昨年の交通死者数は約14000人。人口は日本の約半分だが、交通死者数は約3倍で、主な事故原因は飲酒運転とスピードの出し過ぎという。タクシー運転手が客待ちしながら仲間同士でビールを飲んでいる光景を何度も見かけた。もちろん、すべての運転手がそうであるはずはないが、背筋が寒くなる。

 出張で治安の良くない場所に行くこともあり、周囲は「大丈夫か」と心配してくれる。しかし、本当に気を付けなければいけないのは、空港までの道のりなのだ。 (寺岡秀樹)

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