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マカオ 日本の貢献 語られず

2016年03月03日

 世界遺産に登録されているマカオの聖ポール天主堂跡前で、韓国人観光客10数人を前に、韓国人の男性ガイドが、その由来などを説明していた。

 1582年に建てられた天主堂は1601年に火災で焼失した。翌年から30数年の歳月をかけ、1640年に再建された教会は1835年、再び火災に見舞われ、いまは建物正面の壁面だけ残る。男性ガイドは「建築に携わったポルトガル人や中国人の中には、再建を待たずして亡くなった人も多かった」などと、観光客の心を打つ言葉を連発していた。

 礼拝堂の建築には、江戸時代のキリシタン追放で共に海を渡った日本人も携わり、壁面に刻まれた悪魔の像は、帰国を禁じた徳川家康を意味するという説もある。しかし、韓国人の男性ガイドによる約10分間の説明には「日本人の関わり」を示す言葉はひと言もなかった。

 説明が終わり、日本との関連を聞いてみた。男性はしばらく沈黙。ムッとした表情で「そんなこと、知らない」。国内と同様、海外の歴史においても、韓国人にとっては日本の貢献は語る価値はないのだろうか、とふと考えた。 (城内康伸)

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