2018年12月26日
卓球の強豪、明治大卓球部が訪中して、北京大と交流試合を行った。併せて、北京日本人学校や地元中の子どもたちに指導するイベントも開かれた。
今回の交流の立役者は明治大の児玉圭司総監督。1956年の世界選手権でベスト16と活躍し、長く日本代表監督を務めた。70年代初めのピンポン外交の頃からライバルだった中国の卓球界とも交流が深い。
ウィッグメーカーのスヴェンソンを創業、会長を務め、健康寿命延伸に取り組む「卓球で日本を元気にする会」代表理事であり、ラオスでの小学校建設など活躍は多岐にわたる。「日中が絆を深められるよう願っている」と児玉さん。83歳とは思えない元気な声だった。
惜しむらくは、イベントに一般の北京大生の姿なし。昨年、明治大で行われた両校の交流試合では、観客の明大生ら1000人が、迫力のあるラリーやスマッシュに驚いたという。
安全最優先の中国では、多くの人が集まる場合、不測の事態への備えが必要とされる。とはいえ、日中交流が庶民同士、自然にできるようにはならないものか。児玉さんの思いもそうに違いない。 (安藤淳)