2010年12月02日
ベルギーの首都ブリュッセルと言えば小便小僧の「ジュリアン坊や」が世界的に有名だが、実は小便少女の像もある。
「いやらしい感じがするから、あまり紹介したくないの」。気が進まない様子のガイドの女性に頼み込んで案内してもらうと世界で最も美しいと評される大広場グランプラスを挟んで小便小僧の反対側、狭い路地の奥にひっそりと像はあった。
世界中から観光客が押し寄せる小便小僧とは対照的に、周囲の人影はまばら。諸説があるが、ブリュッセルの城壁を爆破しようとした侵略者の爆弾の導火線をおしっこで消し町を救ったとの“武勇伝”にちなんで制作された小便小僧と違い観光客目当ての小便少女の人気はイマイチという。
確かにカメラを向けると、何だか後ろめたい気持ちに。たまたま隣に居合わせた白人の熟年夫婦は像を見るや顔をしかめ、足早に去っていった。(藤川大樹)