2019年04月04日
最高気温が氷点下の「真冬日」になった日、ベルリン中心部の広大な公園「ティアガルテン」で小川が凍っているのを見つけた。ティアガルテンは、もともと王家の狩猟場。公園というより森だ。
少し風もあり、顔がこわばるほど寒い。小川の氷は人が乗れるほどではなかったが、投げた石が氷の上を滑っていった。
ドイツ語で「寒い」は「カルト」。寒さ厳しい土地柄からか、いろいろな表現がある。「ザオカルト」に「シュバイネカルト」。直訳は「雌ブタ寒い」に「ブタ寒い」。なぜブタなのかは分からないが、「ザオ◯◯」は日本語の「超◯◯」みたいな感じでよく使われる。
思わず噴いたのは「アルシュカルト」。支局スタッフに「親しい人にしか使わないでくださいね」と忠告された。「アルシュ」は「ケツ」という意味の俗語で、辞書には「くそ寒い」とあった。なるほど。
気象局によると、ベルリンの観測史上最低は氷点下18.7度。北米は記録的な寒波に見舞われたが、真冬日はあってもベルリンは例年に比べ暖冬。今年は「ケツ寒い」を使う機会はなさそうだ。 (近藤晶)