2020年01月21日
バングラデシュの首都ダッカの国際空港で、ホテルの送迎車に乗って早々。駐車場の出口で停止中、割り込んできた車にぶつけられた。
非があるはずの相手側に謝る気配はなく、運転手同士の言い争いの幕が開けた。後続車のクラクションを浴び、100メートルほど移動。再び早口のベンガル語で互いにまくしたてる。
うんざりし始めたころ、どこからか現れた仲介役の男に「何があったのか」と英語で尋ねられた。身ぶり付きで説明し、男は納得。仲介に戻り、口論は収まった。相手方が修理代を払うことで落ち着いたようだ。
現地の友人は「保険会社が当てにならないからだ」と長い口論の背景を説明するが、気質や文化も作用していると感じる。
普段駐在しているバンコクでは、社用車で信号待ちの間、脇をすり抜けるバイクに何度か接触された。だが、双方の運転手とも無言でやり過ごす。「ほっておいていいの?」と、私の方が気をもんでしまう。
とことんやり合うのがいいのか、なあなあでも深刻な対立を避けるべきか。いずれにせよ、まずは安全運転なのは言うまでもないが。 (北川成史)