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上海 もうかるなら何でも

2020年06月03日

 中国山東省のある村では、2011年に福島県で原発事故が発生した際に「海水が汚染されて塩が作れなくなる」といううわさが出回った。すると食品の小売店では、通常なら300グラムで1元(約16円)の塩が30元に値上がりしたという。
 上海に住む知人の叔父はこの村に住んでおり、さらなる値上がりに期待して30元の塩を大量に買い占めた。しかし、程なくしてうわさがデマだとわかり、価格は1元に戻った。その後、塩をどうしたのかと聞くと「食べるしかないでしょ」。

 中国には、モノに投機してもうけるのが大好きな人がたくさんいる。中国語では「炒」と言い、対象は不動産だけでなく靴やリンゴまでさまざまだ。昨年、リンゴの先物価格が5日で3倍に跳ね上がった際には、政府系新聞が「リンゴは食べるものだ」と投機家を批判した。

 新型肺炎の感染が広がり、ネットには「マスクの会社の株を買うよりマスクに投機したほうがいい」と書き込みが。悪質だと感じたが、数日後、高性能マスク10枚を通常の6倍の850元(約1万3600円)で販売した薬局が通報され、当局に罰金を科された。 (白山泉)

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