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仏タヌロン 春の花 ミモザに行列

2020年05月31日

 日本の桜のように、フランスでも春を代表する花がある。鮮やかな黄色が、暖かい日の光を思わせるミモザだ。南仏では2月に各地で開かれるカーニバルで、山車を彩る。先日、カンヌ近郊タヌロンの山道「ミモザ街道」を訪れた。

 「黄色い花を見ると春だなと感じる」。車で連れて行ってくれた地元在住の友人によると、今年は暖冬で花の時季が例年より早いらしい。たしかに山裾では咲き終わった花がしぼんでいたが、標高が上がるにつれ黄色が増え、見ごろを迎えていた。

 このミモザ、実はオーストラリア原産の外来種。19世紀に英国人避寒客が庭を飾るため南仏へ持ち込み、強い繁殖力で広がった。生花店で売られ、香水にも使われるなじみの花だが、花粉がアレルギーを引き起こす存在でもある。

 それでも、街道沿いは花見客の路上駐車が大行列。ときおり、花のついた小枝を手にした人が茂みの中から姿を現す。途中のハイキングコースでは、親子や友達同士で散策する人の姿も多く見られた。異国の花でも春を代表する花の座につくのは、なんとも移民大国のフランスらしい。 (竹田佳彦)

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