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カイロ 陰性証明の裏側には

2020年07月12日

 3月上旬にエジプト在留邦人で恒例のテニス大会を開催する直前、いつも利用するスポーツクラブから参加者約30人全員の検査結果を提出するよう突然求められた。新型コロナウイルスに感染していない「陰性」を示す証明書だ。

 親日的なエジプトでも、残念ながらアジア人というだけで「コロナ」とからかわれるのは珍しくない。検査には2400エジプトポンド(約1万6000円)がかかるため、提出を求めたのは大会を中止に持ち込む口実だったのかもしれない。

 証明書を求められたのはエジプト人も同じ。現在は全航空便を停止しているサウジアラビアは一時、出稼ぎなどで入国を望むエジプト人に提出を義務付けた。カイロ中心部の検査センターには数千人が殺到した。

 新型コロナ感染拡大で日本を含めた世界各国が出入国制限を実施する。これから危機が去れば、徐々に規制が緩和され、その時に改めて「陰性」証明書を求められる事態も想定される。中東地域で言えば、対立関係にあるサウジとイランは互いの証明書の信頼性を認めるのか-。国際政治も絡みながら、一悶着(ひともんちゃく)起きそうだ。 (奥田哲平)

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