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中国・丹東 中高生の重い足取り

2021年01月21日

 北朝鮮との国境の街、遼寧省丹東の工業団地では毎朝6時半ごろから、北朝鮮女性らが宿舎から近くの職場まで集団で歩いて出勤していく。少し前の丹東出張でも車内から望遠レンズを構えた。北朝鮮女性らの労働は国連による制裁に違反しているはずだが、彼女たちの表情は意外と明るいと感じた。

 今回驚いたのは別の光景だ。ホテルから工業団地に向かう途中、地元の学校前を通ると、中高生らが続々と校門に吸い込まれていた。見るからに眠そうな表情と足取りが痛々しい。時間は午前6時ごろで北朝鮮女性の出勤よりさらに早い。

 北京に戻ってから知人らに聞くと、それぞれが大学統一試験「高考」に向けたつらい日々を語ってくれた。丹東の中高生と同じように6時に登校していたという湖北省出身の20代の女性は「朝一番は必ず立って朗読する時間だった。毎朝、何人か立ったまま眠ってバタンバタンと倒れていた」と話す。

 帰りも夜9時ごろという。河北省出身の男性は「中高の6年間は食事の時間も削って勉強した。両親との会話すら少ない」。中高生らの青白い顔が今も記憶から消えない。 (中沢穣)

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