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ベルリン マスクのぼったくり

2021年02月27日

 ドイツの薬屋さんは、薬剤師がいて処方薬などを提供する「アポテーケ」と、薬剤師がいない「ドロゲリー」がある。ドロゲリーは日本のドラッグストアに近く、洗剤やシャンプー、化粧品なども扱っている。

 アポテーケは白地に赤い「A」の看板が目印。ベルリンでもあちこちにあり、日本の薬局より数が多い感じだ。あまりお世話になったことはなかったが、久しぶりに行くことになった。

 新型コロナウイルス対策が強化され、公共交通機関や店舗を利用する際のマスクは、N95やFFP2規格などの「医療用」が義務付けられたためだ。

 早速、近所の薬局で頼むと、出てきたのは1枚だけ。「品切れになると、他の方々が困りますから」と薬剤師の女性。仕方ないかと思いつつも、値段がなんと1枚10ユーロ(約1260円)。それは明らかに箱入りのばら売りだったので、結局買わずに帰ってきた。

 ネット通販サイトで見たら、20枚の箱入りが20~30ユーロ。10倍のぼったくりだ。マスク着用義務違反には50~500ユーロの罰金が科される。こうした便乗値上げにも罰金を適用してほしいものだ。 (近藤晶)