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韓国・光州 高麗人の食卓に共存

2022年07月11日

 19世紀ごろにロシア極東部に移住した朝鮮民族を先祖に持つ「高麗人」と呼ばれる人たちが、旧ソ連圏を中心に約50万人いる。韓国南西部の光州(クァンジュ)市に近年出稼ぎに来た高麗人の労働者らが、ロシア軍に侵攻されたウクライナに残る同胞を支援していると聞き、取材に訪れた。

 昼食時、メンバーが持ち寄った料理のご相伴にあずかった。ウクライナ発祥の酸味が効いた紅色のスープ「ボルシチ」、ロシア語で「ピロシキ」と呼ばれる総菜パン、それに白菜のキムチもたっぷり盛り付けられる。

 ボルシチとピロシキは東欧系の食堂でよく一緒に出されるが、キムチが共存するのは、高麗人の食卓ならでは。女性らは「どの料理も私たちの家庭料理。味には自信がある」と屈託がない。ロシア語を母語とし、韓国語は片言しかできない仲間が増えたが、キムチの漬け込みを続ける家庭はまだ多いという。

 「今日は会いに来てくれてありがとう。みんな戦争が早く終わることを願っていると伝えて」。ロシアで長年暮らしたという60代の男性が、焼きたてのピロシキを持たせてくれた。ソウルへの帰路、手作りの優しい味をかみしめた。 (相坂穣)

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