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ワシントン 少年サッカーにも国柄

2022年10月12日

 米国の小学校は6月中旬に年度末を迎え、長い夏休みに入っている。子どもたちはこの間、サマーキャンプでさまざまな経験をするのが定番。9歳の長男も、ワシントンで開かれた1週間のサッカーキャンプに申し込んだ。

 参加していたのは小学生から高校生までの百数十人。以前、日本でプロサッカーを取材していたので、興味がわいて試合を見て回った。

 混成チームで最初にキャプテンに立候補するのは、だいたい白人の男の子。ヒスパニックの子が独特のリズムでプレーにアクセントをつければ、黒人の子が体格の良さを生かしてボールを奪う。女の子も男子に交じり、対等にボールを追っている。

 攻撃では勝つことを最優先に考え、最短距離でゴールを目指していた。失敗を恐れず、うまい下手の関係なく主張し合う。子どものサッカーにもお国柄が出ていて、思わず感じ入った。

 英語もままならない中、日本人でただ1人参加した長男は、最後に片言の英語で希望のポジションにしてもらったそう。自分の意思をしっかり伝えることが大切な米国の流儀を早速、学べたようだ。 (浅井俊典)