2023年02月10日

　日本でも「おばけ屋敷」はおなじみだが、米国には野外で楽しむ「おばけの森」というイベントがある。ハロウィーンも近づいたころ、米国人の友人たちに誘われ、首都郊外プールズビルまで行ってみた。

　飲食店などが集まる「村」の一角に森への入り口があり、少人数ずつ区切って入場し、暗がりの中を歩いて行く。基本的には森の中だが、怖がらせるため墓場など建造物がちらほら。そうした物影からメーキャップした演者が出てきてうめき声を上げたりする。中には、刃はなかったと思うが、チェーンソーを振り回すおばけ役もおり、ホラー映画さながらの演出だ。

　こういうときに、めいっぱいイベントを楽しむ米国人は多い。客たちも、なぜかゾンビのメークなどをしながら森を歩き回り、どちらが怖がらせる役なのか分からないほどだった。

　そういう習慣はうらやましいのだが、今回はそれが裏目に出た。前を行く若いグループが、何かに出くわすたびに大声で叫ぶので、事前に危険を予想できてしまうのだ。途中で追い抜いたのだが、後から友人たちと「あれにはまいったね」と苦笑いした。　（吉田通夫）