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バンコク W杯の熱狂の余波

2023年04月20日

 日本代表が16強入りしたサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会。サッカー人気が高いタイの首都バンコクでも、あちこちのレストランやバーで試合が放送され、多くの人が熱狂した。ひいきの代表チームのレプリカユニホームを着た人たちも目についた。

 夜になると、観光客向けの雑貨や服、偽ブランド品、大麻などを扱う露店が立ち並ぶスクンビット通りの歩道で、レプリカユニホームを販売する店を見かけた。値段は正規品の6分の1ほど。明らかに偽物だが、店主は「ベスト・クオリティー(最高の品質)だ」と胸を張った。

 日本代表が強豪のドイツ、スペインを破り、1次リーグ突破を決めた直後は、日本代表のユニホームは目立つ位置に飾られていた。中東系の外国人が値段交渉していたので声を掛けると、「日本人か。日本代表は素晴らしいチームだ」と握手を求められた。正直、うれしかった。

 別の露店では、優勝チームに贈られるトロフィーのレプリカが売られていた。値段は3000バーツ(約1万2000円)だという。吹っ掛けられていると思いつつ、日本代表が優勝したらね、とけむに巻いた。 (藤川大樹)