2023年05月11日
ラオス北部の観光都市ルアンプラバンで、出国前に調べたところ、中国への入国条件として、48時間以内の新型コロナウイルスの陰性証明が必要とされていた。街はずれに公立病院があると聞き、レンタサイクルで20分ほどかけて行き、PCR検査を受けた。
人口9万人の街には不釣り合いの立派な建物だったが、そばの看板には中国政府の支援で大規模改築をしたとの説明文を見て、ふに落ちた。院内で英語でPCR検査を受けたいと伝えると、若い女性看護師が「中国語できますか?」。それからは中国語でやりとりしてスムーズに検査できた。そういえば、レンタサイクル店の女性もラオス人だったが「商売上必要だから」と中国語ができた。
中国語ができて良かったと喜んでいたのもつかの間。現地で知り合った中国人によると、陸路で中国入りした同胞は陰性証明を取らずに「自己申告」でパスしたとか。払わずに済ませることができたかもしれない65万キップ(約5000円)の検査料。ラオスにおける中国の影響力を実感できたと納得するしかなさそうだ。
(新貝憲弘)