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【石川】高校生が描く原爆 悲惨な記憶伝える 県庁で平和パネル展

ジャンル・エリア : イベント | 展示 | 石川  2020年08月04日

広島の高校生が被爆者の証言を聞きながら描いた作品の複製が並ぶ会場=県庁で

広島の高校生が被爆者の証言を聞きながら描いた作品の複製が並ぶ会場=県庁で

 広島・長崎への原爆投下から75年となる節目を前に、県庁で3日、被爆の実情を伝える「平和のパネル展」が始まった。実行委員会による恒例の催しで、今年は広島の高校生と被爆証言者が共同制作した「原爆の絵」の複製を初めて展示した。17日まで。(村松秀規)

 船の間に浮かぶ死体を見てうなだれる人、がれきの下に横たわる生焼けの死体-。19階展望ロビーに並ぶ21枚の絵の複製が、当時の記憶を生々しく伝えている。

 これらの原画は、広島市立基町(もとまち)高校の生徒が被爆者の証言を聞きながら、約1年かけて仕上げた。広島平和記念資料館の取り組みで、制作は2007年度から続いている。同館によると、今夏までに152点が完成した。

 パネル展のオープニングセレモニーがあり、参加した県原爆被災者友の会の西本多美子会長(79)は、新型コロナウイルスで関連イベントの中止が相次ぐ中、開催に感謝した。被爆者の減少や高齢化への危機感も示し「1人でも多くの人に来てもらい、どういうことが起きたのか見て、感じてほしい」と語った。

 会場には、被爆地の様子などを写真や文章で紹介するパネルも並ぶ。展示は午前10時から午後8時まで。最終日は午後4時まで。