ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 工芸品 2021年08月06日
県内の伝統的工芸品を紹介する県伝統工芸士展「継承される技術・技法」が5日、高岡市の御旅屋(おたや)セリオで始まった。10日まで。昨年は新型コロナ禍の影響で中止し、開催は2年ぶり。 (武田寛史)
高岡地域地場産業センター「ZIBA(ジーバ)」が昨年10月に移転オープンした御旅屋セリオを会場にするのは初めて。高岡銅器、高岡漆器、井波彫刻、庄川挽物木地、越中和紙の5産地が出展した。
企画展示は、工芸品に花を生ける「工芸品×花」。高岡漆器の二段重や庄川挽物木地の盆などに草花を生け、工芸品の新たな活用法を提案している。生花店「ストロベリーフィールズ」(高岡市)が協力した。
作品展示では、高岡漆器の螺鈿(らでん)細工で装飾した「螺鈿スケートボード 輪入道(わにゅうどう)」(武蔵川剛嗣(たけし)さん)、漆塗りの吸い上げ技法で、漆の表面にうっすらとドット模様が浮き出る「組小皿」(斉藤慎二さん)など、技を受け継ぐ伝統工芸士が、現代的な作品づくりに挑戦した100点が並ぶ。
5産地の作業工程を紹介する動画の上映やパネル展示もあり、伝統工芸士の職人仕事と高い技術力をPRしている。
主催する県伝統工芸士会の会長で作品を出展している斉藤さん(63)は「伝統工芸品の手技の良さを感じてほしい。自分なりの用途を見いだし、生活に取り入れてもらえれば」と話す。
開催時間は午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)。