ジャンル・エリア : テーマパーク | 展示 | 愛知 2021年10月06日
幹や根が太かったり、丸かったりと、ユニークな形をした植物たちを紹介する企画展「ぷックリ、ぽックリ、とックリな植物展」が、名古屋市千種区の東山動植物園温室前館で開かれている。31日まで。
乾燥地や岩場など、水が少ない厳しい環境に順応するために進化した植物で、太った幹の中には水分や養分が蓄えられている。そのユニークな姿を入り口に、植物への関心を高めてもらおうと、アフリカやオーストラリア、中南米などの約50種60点を展示した。
小説「星の王子さま」で知られる「バオバブ」は肥大した幹に大量の水分を蓄えており、乾期になると葉を落として休眠する。現地では、樹皮をロープや屋根の材料として用いるという。株元が大きく肥大し、とっくりのように見えることから、名付けられた「トックリラン」や、「ボトルツリー」と呼ばれる「ブラキキトン・ルペストリス」など、珍しい樹形の植物が並ぶ。
ほかにも、岩や木の幹に張り付く着生植物「ティランジア」や「気根(きこん)」と呼ばれる地上に出た太い根が特徴的な「ガジュマル」、丸い実に水分を含ませ、圧力で種を飛ばす「テッポウウリ」などがあり、植物の多様性を垣間見ることができる。
企画展の担当者は「厳しい環境で生き抜くたくましい植物たちと言える。ユニークな形から植物に興味を持ってもらえたら」と話している。 (土屋晴康)