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【岐阜】3年ぶり関「刃物まつり」 入場制限など感染対策し16・17日開催

ジャンル・エリア : まちおこし | まつり | イベント | 展示 | 岐阜  2021年10月14日

刃物まつり開催をPRする市職員=関市役所で

刃物まつり開催をPRする市職員=関市役所で

 刀都・関市の象徴、刃物まつりが16、17日、市中心部で開催される。2年前は台風、昨年は新型コロナウイルス感染拡大で中止した。主催の実行委は規模を縮小し、入場制限など感染対策を講じて3年ぶりの開催にこぎ着けた。 (森健人)

 メイン「刃物大廉売市」は例年、本町通商店街を歩行者天国にして刃物業者が軒を連ねるが、今年は市保健センター(日ノ出町)や大垣共立銀行関支店駐車場(本町)などに会場を分散させる。センターでは11店舗、関支店駐車場では10店舗が格安で刃物を売る。フェザー安全剃刀(日ノ出町)でも販売する。

 企画展「現代新作刀剣展」を開催中の関鍛冶伝承館(南春日町)は入館料を無料にする。

 来場客は市役所や市文化会館など臨時駐車場9カ所に車を止める。例年は、臨時駐車場-会場を臨時シャトルバスでつないでいたが、今年は感染対策の一環で廃止。20分ほどかけて徒歩で移動する。

「刃物の町をPR」関係者ら意欲示す

 「3年連続中止にすれば刃物まつりを忘れ去られてしまう」。実行委の鈴木良春・県関刃物産業連合会長は開催の意義を強調する。

 

 関市内外で10月に開催を予定されていたイベントや祭りは続々と中止が決定。鈴木会長は「一部で刃物まつりも中止にすべきだとの声もあったが、どんな形でも開催して刃物まつりの名前を頭の片隅にとどめておいてほしい」と訴える。尾関健治市長も「刃物の町をPRする一大イベント。会員制交流サイト(SNS)でも開催を待っているとの声は多い」と意欲を示す。

 例年、大廉売市の会場となる本町通商店街は刃物業者がオレンジ色のテントを連ねてにぎわっていた。しかし、今年は会場を分散するため、当日もいつも通り自動車が通行する。

 長年商店街で衣服店「ヤカイヤ洋品店」を営む深川寛治(73)さんは「静かな刃物まつりになりそう。盛り上がるのか分からない」と肩を落とすが、「来年こそ完全な形で商店街がにぎわうことを願う」と前を向く。

 一方、まつりの一部としてアピセ関(平和通)で開催を予定していた「関アウトドアズナイフショー」は中止する。出店を予定していたメーカー「キクナイフ」(下有知)の松田菊男社長(69)は「貴重なアウトドアナイフを求めて世界からファンが集まる。コロナが終息したとはいえない中でやむなく中止になった」と理解を求め、「来年こそは盛大に開催して、ファンの姿がみられたら」と呼びかける。