ジャンル・エリア : オブジェ | 富山 | 展示 | 芸術 2022年08月09日
■長崎出身「平和の尊さ伝えたい」
長崎原爆の日の9日を前に、長崎県大村市出身の井波彫刻師、音琴(ねごと)和彦さん(62)=砺波市=は7日、フクロウの木像をチェーンソーで作り上げた。福を呼び込む鳥に、平和への思いを込めて2羽の折り鶴も並べるように彫り「原爆があった長崎県出身者として平和の尊さを伝えたい」と語った。
フクロウは高さ約60センチ。キリの木を使い、2日間ほどで仕上げた。今後はウクライナの国旗をさらに彫り、折り鶴を青と黄色に着色する予定。当面、道の駅に展示する。
音琴さんは、長崎原爆の日に合わせ、南砺市の道の駅井波で10年ほど前から毎年チェーンソーを駆使して、平和を象徴する鶴や水爆から生まれた怪獣ゴジラをモチーフにした作品を手がけている。新型コロナウイルスの影響で過去2年は中止していたが、ロシアによるウクライナ侵攻で平和が脅かされる現状を憂い、3年ぶりに実施した。
音琴さんは「長崎生まれだからこその使命感を持っている。自分ができる範囲で平和を訴えていきたい」と話した。(広田和也)