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【富山】西洋の美 見つめる機会に 高岡市美術館 松方コレクション展

ジャンル・エリア : オブジェ | 富山 | 展示 | 芸術  2021年10月19日

オーギュスト・ロダンの「青銅時代」(右)など国立西洋美術館コレクションが展示されている会場=高岡市美術館で

オーギュスト・ロダンの「青銅時代」(右)など国立西洋美術館コレクションが展示されている会場=高岡市美術館で

3部構成、ロダンやモネ作品並ぶ

 高岡市美術館は、2021年度国立美術館巡回展「国立西洋美術館コレクションによる高岡で考える西洋美術-<ここ>と<遠く>が触れるとき」を開いている。国立西洋美術館の松方コレクション(油彩画、彫刻、版画)と、創立70周年の高岡市美術館の収蔵品の計約170点を3部構成で展示し、西洋美術を新たな視点で見つめる貴重な機会として注目されている。31日まで。 (武田寛史)

 第1部は、高岡市出身で西洋美術を学ぶために渡仏留学し、彫刻家オーギュスト・ロダンと談話を交わした彫刻家の本保義太郎(ぎたろう)(1875~1907年)が見た西洋美術の世界。ロダンの「青銅時代」や「勧告」をはじめ、「考える人」(高岡市美術館所蔵)や、パリで制作中の本保義太郎の写真など見応えがある。

 第2部は、大正時代に西洋美術の美術館建設のために作品収集に奔走した松方幸次郎(1866~1950年)の松方コレクションをはじめ、国立西洋美術館の歴代館長の作品収集の歴史。第3部では1900年パリ万国博覧会の事務局長を務めた高岡市出身の美術商・林忠正(1853~1906年)が所有していた「黒いドレスの女性(観劇の前)」(ベルト・モリゾ)はじめ、「セーヌ河の朝」(クロード・モネ)などフランス近代美術の作品が並ぶ。

 宝田陽子副主幹学芸員は「遠くに行けないコロナ禍で、『ここ』と『遠く』に思いをはせることで、西洋美術に対する新しい視界が広がると思います」と話している。

 開館時間は午前9時半~午後5時。月曜休館。観覧料は一般1200円、高校生・大学生600円、小中学生300円。