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【石川】「桜図」繊細、冬から晩春へ 故・金栄さん水彩画展

ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術  2023年04月04日

色鮮やかな桜のさまざまな姿を描いた作品が飾られた会場=白山市西新町で

色鮮やかな桜のさまざまな姿を描いた作品が飾られた会場=白山市西新町で

白山市立博物館

 桜の時期に合わせて、白山市ゆかりのボタニカルアーティスト(植物細密画家)、故金栄(かなえ)健介さんが描いた桜の水彩画を集めた展示「桜図」が、同市西新町の市立博物館で開かれている。桜の花や枝を色彩豊かに描写した作品24点が、来場者の目を楽しませている。16日まで。 (安里秀太郎)

 展示では、冬の兼六園でかわいらしい紅色のつぼみをつける菊桜や、枝いっぱいに薄桃色の花が咲き乱れるソメイヨシノ、青々とした葉が混じる葉桜の八重桜など、冬から晩春にかけて折々に変化していく桜の姿が楽しめる。

 金栄さんは1936(昭和11)年、小松市生まれ。金沢美術工芸大を卒業後、70年に日本硬質陶器(現ニッコー)に入社し、チーフデザイナーとして勤務。その傍ら、ボタニカルアーティストとして植物の作品を数多く残した。趣味の登山が高じて、88年ごろからは白山登山に明け暮れ、白山の風景や自生する高山植物の絵を頻繁に描いた。本紙で植物や山岳をテーマに連載を執筆した。2016年に亡くなった。展示作品は全て、金栄さんが11年に市立博物館に寄贈した70作品の中から選んだ。

 市立博物館の担当者は「美しく、繊細に描かれた金栄さんの作品をぜひ見てほしい」と呼びかける。入館料は一般200円、高校生100円、中学生以下は無料。午前9時~午後5時まで開館。月曜は休館。