ジャンル・エリア : グルメ | 富山 | 歴史 2023年05月12日
勝興寺国宝指定契機 「18代当主の好物も」
高岡市と高岡商工会議所、JA高岡でつくる「高岡食のブランド推進実行委員会」が県西部の食材を使って開発し、市内の飲食店2店舗で提供している御膳料理「加賀前田御膳 加賀百万石の台所 高岡」(利長(としなが)御膳、治脩(はるなが)御膳、永姫(えいひめ)御膳)の売れ行きが好調だ。
(武田寛史)
同市の勝興寺が国宝指定されたことを受け、観光産業を推進するため、「商工レストラン松楓」と「海鮮問屋 柿の匠(しょう)」が3月から御膳の販売を開始。3月下旬から4月末までの販売数は利長御膳54食、治脩御膳149食、永姫御膳334食の計537食で順調に伸びている。
「松楓」の利長御膳は昆布締め、氷見産ブリの塩麹焼き、越中万葉牛のしゃぶしゃぶ、氷見うどん、ドジョウのかば焼きなど9品で税込み7000円。8品で税込み2000円の永姫御膳がランチで人気があるという。
南砺市民や高岡市民から高岡商議所に江戸時代以降の膳計80セットの寄贈もあり、「松楓」ではこの膳で料理を提供することでブランド力を高めている。
加賀前田御膳として認定されるには県西部の食材75品目から指定数を使うほか昆布だしの使用、刺し身は昆布締めを盛り合わせる条件が設定されている。加賀前田家18代当主の前田利祐(としやす)さん(東京都)の好物のドジョウのかば焼きをメニューに入れることも推奨している。
「松楓」の運営委託を受けている商工ビルサービスの永田義邦会長は「ドジョウのかば焼きは18代当主に喜ばれ、お墨付きをいただいている」とPR。提供店舗は現在は2店舗だが、高岡商議所の西田隆文専務理事は「本年度中に、御膳を提供できる店舗を市内で5店舗以上に増やしたい」と意気込んでいる。