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【石川】海岸ごみアート 題名「再生」 花鳥風月テーマ トキ舞う自然表現

ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術  2023年11月09日

海岸で集めたごみを使い、中学校3校の美術部員が共同制作したアート作品=能美市大成町で

海岸で集めたごみを使い、中学校3校の美術部員が共同制作したアート作品=能美市大成町で

能美の中学生ら作品展示

 能美市根上地区の海岸ごみを使い、市内中学校3校の美術部員16人が共同制作したアート作品の展示が8日、同市大成町の根上総合文化会館で始まった。生徒たちは、現代美術作家の協力も得て、トキが舞う豊かな自然を表現した。作品を通じて身近な環境問題を訴え、持続可能な開発目標(SDGs)の機運醸成につなげる。展示は12日まで。

 作品は縦150センチ、横180センチで、題名は「再生」。プラスチックの容器や破片、サンダル、ライターなどのごみを板に貼り付け、三日月が映る川や山、赤い花々、翼を広げたトキを表現した。

 展示は、いしかわ百万石文化祭2023の事業として市が企画した。ごみゼロの日の5月30日、同市根上中3年生らが地元の海岸でごみを回収。中学校3校と寺井高校(同市)の美術部員が花鳥風月をテーマに考えた七つのデザイン案の中から、根上中3年の生徒の案を採用し、夏休みに中学生が制作した。

 ごみ拾いや制作には、ごみを生かした造形物の創作で活躍するアーティストの淀川テクニックさん(47)も協力した。館内では、制作過程をまとめた金沢学院大の学生の映像作品が上映され、かつて寺井高の美術部員が海岸ごみで仕上げた作品2点、淀川さんの作品3点なども並ぶ。

 市の担当者は「見る人がごみや環境の問題、SDGsに考えを巡らせ、今後どうしたらいいかを考えるきっかけになれば」と話す。

 11、12両日には、淀川さんを招いた体験教室が館内で開かれる。応募した小学3年生から大人が対象だが、定員には一部空きがあり、当日の参加申し込みも受け付ける。 (平野誠也)