【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【富山】ガラス芸術 十人十色 小矢部で富山造形研 作品展

【富山】ガラス芸術 十人十色 小矢部で富山造形研 作品展

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 自然 | 芸術  2023年12月18日

富山ガラス造形研究所の生徒らの作品が並ぶ会場=小矢部市鷲島で

富山ガラス造形研究所の生徒らの作品が並ぶ会場=小矢部市鷲島で

 富山ガラス造形研究所(富山市)の研究科1年生やスタッフらによる企画展「ポプリミックス」(北陸中日新聞後援)が、小矢部市鷲島のアートハウスおやべで開かれている。若手作家やグループに作品発表の場を設けるアートハウスおやべの事業「アートの実験空間」の一環。研究科の生徒4人と、本郷仁主任教授(59)、研究所の助手4人の計9人が14作品を出展した。来年1月14日まで。

 本郷さんは、自身の家族写真を板ガラスにトレースした「残景」を出展。板ガラスをスライド映写機で映し出すと本郷さんの家族やその思い出が壁にぼんやりと映し出され、記憶のあいまいさや郷愁を表現した。

 研究科1年の生徒(22)は、ガラスと石を組み合わせた「時と間(あわい)」を手がけた。球状に膨らませた2つの吹きガラスの間に、県内で採集した石を挟み込んだ。石に触れたガラスは空気が入った状態になり、石が呼吸をしているように感じられる。生徒は「人と自然の関係性を表現した」と話した。

 ほかに、天井からつるした大小さまざまな円盤のガラスがぶつかり合って音を響かせる「レゾナンス2」、時を経て風化したガラスの器「これより先の200万年に」などの作品が並んだ。本郷さんは「ガラスは扱う人の考え方や扱い方で表情が変わる。ガラスのいろいろな魅力を楽しんでほしい」と話した。入場無料。午前10時~午後6時。水曜と29日~来年1月3日は休み。(広田和也)