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上海 『悪習』 は お互いさま

2009年06月27日

 一杯やった帰り道。飛ばすタクシーだった。急ブレーキが間に合わない。赤信号で止まった車にボッコーン。上海で暮らして1年半。交通マナーの荒いこの街で、交通事故に巻き込まれたのはようやくと言うべきか。

 助手席に乗っていて「フロントガラスにぶつかる」と体に力を入れたのが幸いし、ひざを軽くぶつけた程度で済んだ。事故の相手と口論を始めた運転手を無視して、すぐにタクシーを乗り換える。それまでの料金を払わないのが上海式だ。

 運転は荒いが、歩行者も荒い。度胸試しのように、信号のない道路で突然、横断を始める。近づく車をちらっとも見ないのに、なかなか事故が起きないから不思議だ。

 バス停で歩道と車道を行ったり来たりする女性がいた。案の定、走る車のドアミラーにバッグが引っかかり、中身が路上に散らばった。驚きはつかの間。女性は「アハハ」と笑う。つられて苦笑いするほかなかった。

 (小坂井文彦)

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