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延坪島 息子とともに島守る

2011年01月19日

 昨年の韓国・延坪島(ヨンピョンド)砲撃の取材で、朴●勲(パクチョルフン)さん(56)の自宅に泊めてもらった。朴さんは漁船の船主。船員の面倒をみながら漁を続けていた。宿泊場所が見つからずに困っていたところ、知人の紹介で「船員の部屋でよかったら」と受け入れてくれた。

 朴さんから朝と夕は必ず「飯食べたか?」と声がかかった。非常食しか持っていなかったので、温かい食事はありがたかった。朴さんは韓国人記者の取材にも快く応じ、住民の意見を代弁した。

 島民の多くが本土に避難する中、なぜ島に残るのか、聞いたことがある。朴さんは「出られるのなら出たい」と漏らしたが、「長男が島の部隊にいる」と語った。長男(21)は大学を休んで軍隊に入り、故郷の海兵隊に志願して配属された。週末に長男が自宅に姿を見せると、朴さんの顔も自然とほころんだ。

 長男は今夏に除隊予定という。ことしの朝鮮半島が再び砲火に覆われることがないよう願う。 (築山英司)

(注)●は、吉へんに吉

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